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奈良を「伝える」活版工房 丹 TAN

49 山岳花文長班錦 より

■正倉院宝物とデザインについて
正倉院宝物は一度に成立したのではなく、何段階かに分かれて成立しており、成立過程も皇室からの献上品、東大寺独自の収蔵品、皇室以外からの献上品と様々である。
もっとも根幹をなすものは、聖武天皇の七七忌に光明皇后が天皇遺愛の品々ならびに皇后に縁のあるものを東大寺大仏に献上したものである。その後も若干の宝物が光明皇后から東大寺に都合五度にわたって献上された宝物は正倉院正倉の北倉に納められ、今日に伝えられている。
光明皇后が五度にわたって東大寺大仏に献上した時に副えられていた献物帳には、①国家珍宝帳 ②種々薬帳 ③屏風花氈等帳 ④大小王真跡帳 ⑤藤原公真跡屏風帳がある。「国家珍宝帳」とは正式に「東大寺献物帳」と呼ばれるべきものであるが、この献物帳の冒頭に「太上天皇の奉為に国家の珍宝を捨して東大寺に入るる願文」との文言による。
中倉、南倉の宝物には東大寺の千手堂や東小塔などに保管されていた宝物や元々東大寺に保管されていたもの、儀式に使用されていた宝物、献上物を入れた箱類がある。
これらの宝物に使われている文様を再現したのが天平文様シリーズである。

49 山岳花文長班錦(さんがくかもんちょうはんきん)(南倉150)
複様三枚綾組織の緯錦である。経は淡い紅色。
幅約9cmの黄と淡紅の帯を交互に配した長斑地に、六弁花文と山岳文を並べてある。六弁花文は、それぞれ赤、縹、紫、淡紫を主調とする暈繝であらわし、これに配する山岳文は、赤と紫の花文には紫、縹と淡紫の花文には縹で示している。すなわち、①黄地に赤・浅紅・白の六弁花と、紺・紫・淡紫の山岳。②浅紅地に紺・縹・白の六弁花と、紺・縹・浅縹の山岳。③黄地に紺・紫・白の六弁花と、紺・紫・淡紫の山岳。④浅紅地に紺・淡紫・白の六弁花と、紺・縹・浅標の山岳の順にくり返している。一部に三重緯の簡所があるほか、すべて四重緯で構成してある。また浅紅地には、地色の一部を白に変えるところがある。
この錦は机の褥(しきもの)の縁裂である。裂地をバイアス(斜め)に裁って用いるので、図では緯は左上から右下へ斜めに流れている。
褥は長さ107cm、幅52.5cm、鏡部は紫地獅子唐花文の緯錦で、紫暈繝の組緒をくさり様に編み、鏡と縁および四隅を区画してかざる。裏は浅緑地目交纐纈絁、心は麻布二枚を重ねて真綿をまとうている。
朝日新聞社「正倉院宝物 染織」より引用

商品説明


仕様
49 山岳花文長班錦 より
円(税込)